2025.10.28
こんばんは。
すっかり寒くなって冬になりましたね。
今は夜ご飯が終わって一応自由時間なので、部屋で今日の分の日記を書いています。
これが書き終わったら作業場に戻って作業します。
親方は二日に一回くらい夜仕事をしているのですが、その時に作業場にいないと、なんとなくよろしくないんですね。
一応自由時間なんですが、自由時間という名の「自分を試されている時間」みたいなもんです。
「僕頑張ってます!!」
みたいなのを見せる時間です。
なので弟子の中には親方にそれだけをアピールするために、特に作業もせずにただただ作業しているフリをして作業場にいる子もいます。
まぁ俺はそういうのも処世だと思っているので全然気にしていないし、そういうもんだと思うんですけどね。
もちろんみんなそれぞれ予定がある時もあります。
そりゃ1ヶ月に1日しか休みがないので気晴らしも必要です。
その時はみんな外に出るのですが、たまに夜作業をしている人がいなくて親方だけ夜仕事をしている日があると、次の日の朝に怒られるわけです。
「お前らは盆栽が好きじゃない。好きになれ」と。
「盆栽を好きになれ」って弟子入りした時から言われていたのですが、その時から「盆栽を最初からめちゃくちゃ好きになって、夜も寝れないくらい好きでいるって不可能だろ」って思っていました。
もちろん、「好きこそ物の上手なれ」っていうくらいですから、好きになったら上達するし、そしたらさらに好きになるっていう理屈はわかります。
けど、最初からそんな熱量に持っていくのは無理です。
なんなら、それを言われるたびに好きを強制されている感じがしてやる気がなくなっていく感じでした。
好きになるスピードは個人差がありますし、徐々に好きになっていくもんです。
だって、考えてみて。
急に「目の前の女の子のことを死ぬほど好きになれ」って言われたって無理でしょ。
まずは自己紹介して、会話をしてお互いを知って、相手の良いところ、悪いところを理解して徐々に相手のことを好きになっていく。
それと同じだと思うんです。
確かに好きになれるに越したことは無いし、好きになる努力をすることも大事だけど、それでも人それぞれペースがあるから急かしちゃいけない。
ゆっくりでいい。
けど、その人が盆栽を好きになるように盆栽の良いところ、面白いところを見せる。
そしたら徐々に好きになっていく。
これが自然だと思うんです。
もちろん、俺は入った時に比べて今の方が圧倒的に盆栽が好きだし、触っていたいし、ずっとやっていたい。
けど、これからはもっともっと好きになっていくと思うんです。
なので今晩も作業場に行きます。
好きだからやる。
決して親方のために盆栽をやっているわけでは無いことを弟子は忘れてはいけない気がします。
ほなまた〜。

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